ひきこもりになってしまって、そこからどのように動けばいいのか分からない人は多いと思います。中には相談することも出来ずに苦しんでいる人も居るでしょう。
10代のひきこもりと言っても、中学生からひきこもりになってしまった人と高校生からひきこもりになった人では、脱出方法が違ってきます。(共通する部分もあります)
この記事では、状況別(中学生、高校生、大学生)の賢明な脱出方法を解説していますので、参考にしてみてください。
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全ての10代ひきこもりに共通する脱出方法
① ひきこもり地域支援センターを活用する
ひきこもりになってしまい、脱出しようと思い立ったならまず最初に利用するべきなのが「ひきこもり地域支援センター」です。
ひきこもりに特化した専門的な第一次相談窓口としての機能を有する「ひきこもり地域支援センター」を都道府県、指定都市に設置し運営する事業です。
ひきこもり本人、またはその家族が
「どのような支援を受ければいいか分からない…。」
といった時に、このひきこもり地域支援センターへ相談することで、その地域で頼れそうな施設や医療機関などの情報を提示してくれます。
自分達だけで支援してくれそうな場所を探すのも悪くはないのですが、ひきこもり地域支援センターへ相談した方が、より適切な施設や医療機関を紹介してくれるので、まずはココに相談してみる事から始めてみましょう。

② 精神科に通ってみる
明確に精神状態が悪いと自覚があるのなら「精神科」に通う事をオススメします。
例えば対人恐怖症が原因でひきこもりになった人であるとか、ひきこもり生活が続いて鬱病になった人などは、精神科へ行き病気と向き合わない限り、自立への一歩を踏み出す事が難しいでしょう。
もし精神科へ行かずに、ひきこもりになった原因を放置したまま大人になってしまうと、さらに脱出は困難になります。
なので、出来るだけ若い内に原因を排除しておくことが重要なのです。

ひきこもり中学生の脱出方法
中学校は休み続けても卒業できる事を知っておこう!
日本の小学校と中学校は例え、学校を休み続けても卒業することは可能です。担任から出席するように言われて、無視して休み続けても卒業できるという事です。
この事実を知らないと、親がひきこもりの子供に間違った対応をしかねないリスクがあります。
例えば、出席日数を心配して、親が精神的に弱っている子供を強引に学校に行かせるような対応を取り兼ねないのです。
このような対応をすると、ひきこもり生活が長期化してしまうリスクがあるので、まずは「中学校は休み続けても卒業できる」という事実を知っておき、親が冷静な対応をするように心掛ける必要があるでしょう。
① フリースクールに通う
全国各地にはフリースクールというものが存在しています。
学校に何らかの理由で通う事が出来なくなったひきこもり(不登校者)の小学校・中学校・高校の子供たちを受け入れてくれる学びの場。
運営はNPO法人や個人経営、ボランティア団体などの民間の教育機関である。
「社会との接点を持たせる場」「高校入学へ向けて勉強をする場」「中学校への復学を支援する場」などのように、フリースクールと一口に言っても、その経営目的は様々です。
まずは、自分の住む地域にあるフリースクールについて知ることから始めましょう。
そして、フリースクールへ通う事を促してあげると良いでしょう。(もちろん無理やりにではなく、ひきこもっている子供の気持ちを尊重してあげて。)
中には、フリースクールへ通う事で学校の出席とみなしてくれるケースもあるので、まずはフリースクールについて知る事から始めていきましょう。
② 高校進学へ向けて自宅で勉強する
どうしてもフリースクールへ通う事が難しい場合は、高校進学へ向けて自宅で勉強を始めましょう。
高校には通信制や定時制がありますが、将来的なことを考えて、ひとまずは全日制の高校に進学することを目標に勉強をすると良いでしょう。
勉強方法については、現在手元にある教科書を利用するのもいいですし、それに加えて最新ドリルなどを購入して勉強をするのも良いでしょう。
ひきこもりになってしまうと、何もしない時間が増えてしまいますが、毎日ちょっとずつでもいいので勉強はやっておいた方が賢明だと考えます。

ひきこもり高校生の脱出方法
人間関係が原因で高校中退し、ひきこもりになった人は多いと思います。気持ちが沈んでしまい、何もやる気にならないという人も居るでしょう。
しかし、そのまま何もしないでいると「中卒」として生きていかなければならず、将来的にまともな仕事に就けるかどうか不安が残ります。
履歴書では学歴欄に「中卒」と書かなければならないので、正社員になろうとする際には書類選考で落とされる事もあるでしょう。
なので、10代の内に将来の為にも行動を起こすべきなのです。
- 大学進学したいけど高校には通いたくない人→高卒認定試験を受けて大学へ
- 大学進学しない人→通信制高校に通い「高卒」という肩書を得る
細かく分ければ、他の選択肢もありますが大きく分けると、この二つになると考えます。
① 高校卒業程度認定試験を受けて大学へ行く
高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)
高等学校卒業程度認定試験は、様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験です。
合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられます。また、高等学校卒業者と同等以上の学力がある者として認定され、就職、資格試験等に活用することができます。
(大学入学資格検定(大検)は、平成17年度より高等学校卒業程度認定試験にかわりました。)
出典元:文部科学省
この高卒認定試験に合格することで、大学進学するための切符を手に入れることが出来ます。
日本は悲しい事に「学歴社会」です。就職や転職をするにも学歴に左右されてしまうのが現状なのです。
そういう事を考えてみても、大学は卒業しておく方が賢明でしょう。就きたい仕事が明確である場合は、専門学校に通うという選択肢もありだと思いますね。
なので、将来的な選択肢を増やす為にも、高卒認定試験合格の為に勉強を始めるといいかもしれませんね。
② 通信制高校に通う
高校中退してひきこもり、あるいは中学生から継続してひきこもりだけど「高卒資格」は取っておきたいという人にオススメなのが「通信制高校」です。
先ほど紹介した「高卒認定試験」は合格したとしても「高卒資格」を取得することはできません。なので、大学へ行くかどうか分からないという人は「通信制高校」に通った方が賢明だと考えますね。
通信制高校の学習スタイル
学校に行きクラス単位で授業を受ける全日制高校とは違い、ほとんど学校に行く必要がなく自宅での勉強(映像授業やレポート作成など)が中心なのが通信制高校です。
コミュニケーションが苦手でひきこもりになった人にも適した学習スタイルと言えますね。
ちなみに全日制・定時制と違って「単位制」です。
- 映像授業を受ける
- レポートを作成し、学校へ提出する
- スクーリングに参加する
- 単位認定試験で合格点を取る
このような流れで3年以上かけて74単位以上修得することが出来れば卒業出来ます。
必ず知っておきたい「スクーリング」
単位修得の為には「スクーリング」に参加しないといけません。
年間にして数日程度、指定された会場で通信制高校に通っている生徒達と一緒に直接授業を受けることをスクーリングと言います。
近くの会場で行われる日帰り出来るタイプや遠くの会場で行われる3泊4日の集中スクーリングというタイプがあります。
コミュニケーションを取る事が苦手でひきこもりになった人にとっては、よく知りもしない人達との宿泊生活はハードルが高いと思います。
なので通信制高校を選ぶ時は、必ずどのような学習スタイルなのか確認することが重要だと思います。
高卒認定試験を受けて、すぐ就職を目指すのはやめよう
事情により大学には通えないという人も居るでしょう。
そのような方には、高卒認定試験を受けてから就職するという道がありますが、これはオススメできません!
高卒認定試験に合格しても「高卒資格」は手に入らない
知っておいてもらいたいのは「高卒認定試験は大学入試(各種資格試験)の受験資格を得られるだけ」という点です。
高卒認定試験に合格して、大学へ行き卒業すれば「大卒資格」が手に入ります。
しかし、高卒認定試験に合格したままですと「高卒資格」は手に入らず、中退した事実もかき消すことが出来ません。

ひきこもり大学生の脱出方法
① 大学中退して「サポステ」に通う
最初に言っておきたいのは、大学に通い始めたのなら何としてでも卒業までは頑張った方が良いです。
それは、就職・転職活動において「高卒」「高卒認定合格」と「大卒」とでは、明らかに違いがあるからです。
しかし、中にはどうしても大学へ通う事が難しくなった人も居るでしょう。
そんな人には、ひきこもりのまま立ち止まらずに、早めに「サポステ」に通う事をオススメします。
厚生労働省から委託されたNPO法人などが運営し、一人で自立する事が困難なひきこもりやニートへ向けて様々なサポートを行ってくれる施設のこと。各都道府県に設置されている。
自立する為のプログラムが豊富!
サポステでは「コミュニケーション講座」や「ジョブトレ(就業体験)」、「ビジネスマナー講座」など、ひきこもりがちな人を自立へ向けてサポートするプログラムが用意されています。
グループワークが多く、ひきこもりの人にはハードルが高いかもしれませんが、少しでもひきこもりから脱出したい気持ちがあるのならサポステを利用しておいて損はありません。
きっと今後の就職活動にも役立つと思うので!


② 大学中退者専門の転職エージェントを活用する
サポステでは、自立のサポートは行ってくれますが、求人紹介は行ってくれません。
なので、ひきこもりから脱出する為の最終段階である「就職」には自分から挑んでいかないといけません。
しかし、一人で動き出すのは不安なですよね?
そこでオススメなのが大学中退者専門コースがある転職エージェント「ジェイック」です。
転職エージェントとは?
求職者に対して専門コンサルタント(アドバイザー)が就職するまで二人三脚でサポートしてくれるサービスのこと。
求人紹介や書類添削、面接対策などのサポートを行ってくれます。
ジェイックの「セカンドカレッジ」を利用して就職へ

ジェイックでは大学中退者向けに特化したサポートが用意されています。
大学中退者に理解のある優良企業を紹介してくれて、書類選考をスキップして必ず面接する事が出来るのがジェイックの特徴です。
その他、就職活動経験が少ない大学中退者向けに、「履歴書の指導」や「面接の対策」、「ビジネスマナー講座」などを行ってくれるので利用しない手はないでしょう。
就職成功率も高いので大学中退者で就職したい人は利用してみてはいかがでしょうか?

まとめ
以上、10代ひきこもりの脱出方法について解説しました。
私自身のひきこもり経験から言える事は
「出来るだけ10代の内から脱出に向けて動きだしておこう!」
ということです。
何も行動しない時間が続いてしまうと、その生活に段々と慣れてしまって、ひきこもり期間が長期化してしまう恐れがあります。(私がまさにこれでした…。)
なので、将来の為にも若い内から積極的に動き出した方が賢明だと私は考えますね。
この記事が、10代ひきこもりの方達の脱出のヒントになれば幸いです。
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